「執着すると願いは叶わない」というのはスピリチュアルや自己啓発で言われることがあります。
そもそも「執着」とはどんな状態なのでしょうか?
「執着」と似たような言葉に「こだわり」があります。
執着:「1つのことにとらわれて、そこから離れられないこと」
こだわり:「ある物事にこころがとらわれること」
こだわりは良い意味でも使われたりもしますが、執着は悪い意味で使われることがほとんど。
この違いは「ない」を前提にしているかどうか?がポイントです。
- 足り「ない」
- 自分にはなにも「ない」
- それが達成しなかったら自分には価値が「ない」 など
「ない」と感じているのにその物事まで失うと自分が保てなくなってしまいそうな怖れの感覚もあるでしょう。
不足感から出るしがみつきたい気持ちなどが「執着」「こだわり」の違いです。
叶わない理由
客観性が失われやすいから
執着はその物事に囚われて盲目的になりやすい状況です。
客観的な意識が薄まることでミスもおこりやすく、問題解決も遅延しやすくなります。
それ以外のことが見えなくなる
執着していること以外のことも見えにくくなります。
直接的な関係はないけれども、間接的につながる物事もありますよね。
人間関係なども良い例かもしれません。
目先の利益に目がくらんで人間関係を壊し、ビジネスパートナーや得意先を失うこともあります。
執着で”一時的には利益にならないけど大事なこと”の優先順位が低くなります。
結果的に結果を出せなくなりやすいのです。
存在しない近道を探そうとして結局遠回りになるから
執着には苦しみや精神的な重みがあります。
抱えているのもしんどいため、早く楽になりたくて「近道を探したい」という思考になってしまいがち。
存在しない近道を探そうとして結局遠回りになってしまうのも叶わない原因です。
悪い意味での必死さが人を遠ざける
”必死で頑張る”という姿は人の心を感動させたりもしますが、
執着しているときの必死は悪い意味での必死さになりやすいです。
人が引いてしまったり、考えが偏ってしまうので人を遠ざけてしまいます。
長期的な視点を持ちにくいから
執着しているときは焦りやすかったり、長期的な視点を持ちにくい状態です。
そんな時は行動に粗が出たり、コツコツと続けることができなかったりと成果につながりにい心理状態になっています。
"叶わない"という潜在意識だから
人は潜在的に自分に対して思っている通りの行動をしてしまいます。
⇒潜在意識を書き換えるやり方や注意点は?潜在意識を変えるアイデアも♪思い込みを書き換えよう♪
”自分にはできない”と思っていたら行動を抑制する方法に意識が向くので本当にそうなってしまいます。
適切な選択や発言ができなくなってしまうのです。
さらに潜在意識を証明するような情報を日常から抽出してしまうので、さらに思い込みは強化されるループも。
この働きは脳のRASという機能によるもの。
自分には価値がないという「無価値感」などを感じている人は要注意ですね。
(筆者も昔は無価値観が強く、できることはスルーしてできないことばかり数えていました)
叶えたいときはどうすればいい?
たとえ今は執着だったとしても、できれば「正統派の願い」にして叶えたいですよね。
そんなときのポイントを3つご紹介します。
「ない」を前提にしない
最初の方で執着とは「ない」を前提にしている、というお話をしました。
- 足り「ない」
- 自分にはなにも「ない」
- それが達成しなかったら自分には価値が「ない」 など
この不足の意識を「ある」に向けてみましょう。
自分の良いところを見てあげて、自分の価値や評価を見直してみてください。
人には優しくできるけど自分には厳しくしてしまう方が多い印象です。
友達の失敗は許せるけど、自分が同じ失敗をしたときは自分を責めてしまっていないですか?
頑張ったことは「これくらい普通だろう」と思うけど、失敗には「自分はダメだ」と責めていないですか?
自分を責めるばかりで褒めたり労うことをしなければ、どんどん無価値観を育ててしまいます。
執着を手放してフラットになる
執着は手放そうと思ってもなかなか手放すのが難しいように思います。
その物事と執着がべったりこびりついているので、執着を手放すのはその物事すら手放さないといけない感覚なってしまうこともあります。
「手放す」という意識よりも「フラット」にするのがおすすめです。
フラットになる、とは”それが叶っても叶わなくてもどちらもOK”という状態。
似た言葉の「中庸」という言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。
どちらにも片寄らないで常に変わらないこと。過不足がなく調和がとれていること。また、そのさま。中正。中道。
どっちにいっても心地よく過ごせそうならフラット・中庸になれている証拠です。
過程を楽しむ工夫をする
結果に執着しているので、その過程を楽しむ方も考えてみましょう。
結果にコミットするのが良い、という場面もありますが、それで苦しんで叶わないのであれば本末転倒。
その物事を深めたり続けるためにも過程を楽しむことにも目を向けていきたいですね。
本当の幸せを考えてみよう
もし執着しているものを手に入れたとしたら、どんな感情・感覚が手に入りますか?
実はその感情が欲しくてその物事に執着しているんですよね。
たとえばこんなこと。
- 復縁できたらフラれて気付いたプライドを癒せそう
- 昇進できたら自分に自信を持てそう
- お金持ちになったら自分には価値があると思えそう など
執着は不足の意識が根底にあるので、本当に満たしたいものがあります。
執着の意識が強すぎると「そんなことないよ!」と思うかもしれません。
あなたがそれを欲していることは事実ですが、それを得て得られる感情・感覚がもっと欲しいものなのです。
そこからあなたの本当の幸せを考えてみてくださいね。
このブログは自分と向き合う内観について発信しています。
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それでは今回は以上とします!