感情は感じ切ると終わると言われています。
未消化な感情は心の奥底に残り続けます。
心に蓋をして見ないフリをしていれば一時的には楽、、、
ですが、あとから辛さを感じることが少なくありません。
ことあるごとに、その感情が足かせとなって、人生にさまざまな不具合を生じさせます。
- 行動に制限をかける
- うまくいかない思い込みを強化
- 正しく物事をみることができない
- トラウマのような感じで囚われる
- ネガティブな感情でしんどさを感じる など
今回は感情を感じ切ることについて解説していきます。
感情は感じきると手放せる!
心理学でも感情を感じつくすと消えていくといわれています。
”失恋した時に”思いっきり泣いてスッキリした!など実体験で実感されている人も多いかと思います。
脳科学者のテイラーさんも90秒で怒りの化学物質がなくなることを言及しています。
⇒脳科学者の「感情の90秒ルール」!自分で感情をコントロールするコツ
実際にやってみると、
怒りの感情以外のネガティブな感情にも感じ切る効果を感じます。
感じきる時間は90秒がおすすめです。
90秒というのは意外とむずかしく、途中で感じ切りたい感情からはなれてしまう感覚がありました。
感じきれていないから何日・何年も引きずっていたのかもしれません。
同じ感情を感じていると
- 感情に飽きたり
- 小さくなる・なくなる
- 冷静に見れる など
のメリットを感じます。
それにより自分の思い込みに気付くこともできます。
⇒「思い込み」とは?なぜ「思い込み」で人生がうまくいかないの?よくある思い込みとは?
強い感情は1度で完全にはなくならなくとも、小さくなって生きやすくなります。
感じ切ることで少しずつ成仏させることができます。
感情を感じきると現実も変わる
だれしもがネガティブな感情はもっていますが、それを適切に消化させることが大切です。
感情を感じ切って成仏させることで、
- 思い込みを手放していきやすくなる
- 自己受容・自己肯定できる
- 望む人生に近づく
- ネガティブな感情で苦しむことが少なくなる など
のメリットがあります。
やり方
やり方はリラックスして「ひとつの感情に集中して感じる」だけです。
(説明するまでもなかったですね笑)
時間は90秒やってみましょう。
感じていると他の感情・記憶が思い起こされたりもしますが、それは一旦横においておきます。
他に意識が向いてしまうと「ひとつの感情に集中して感じる」から離れてしまいます。
離れそうになっても意識的に目を向けていきます。
まずはやってみてください。
うまくいかないときだけ、以下の注意点やポイントを見てみてくださいね。
(読むより90秒やった方が早いので笑)
注意点やポイント
1つの感情だけにフォーカス
複数の事柄・感情・記憶が複雑に絡んでいる場合もあります。
- 「そういえば、あのときはこうだった」
- 「あのときだって悲しかった」
- 「別の出来事のあれも悲しかった」など
関連するあれこれや別の事柄・感情・記憶が出てくるときもあります。
その事柄・感情・記憶に寄り道してしまうと「感じ切る」からはなれてしまいます。
目移りすると感情はなかなか消化できません。
先ほども書いたように、
出てきた事柄・感情・記憶は一旦横において、感じ切ると意図した感情に意識を戻します。
また、「怒り」は「悲しさ」から自分を守るためにわきあがるものと言われています。
(「怒り」は”2次感情”とも呼ばれます。)
「怒り」を感じたときは「悲しさ」も感じ切るのがおすすめですよ。
「嫌な気持ち」は具体的に
漠然とした「嫌な気持ち」はできるだけ具体的に落とし込みます。
「どう嫌なのか」「それがあってどのように感じたのか」をできるだけ具体的に考えます。
たとえば「失敗して嫌だった」というものは、
「できない自分が浮き彫りになった気がして悲しかった」があるかもしれません。
この場合は「悲しい」にフォーカスをします。
他人・物にフォーカスしない
「デリカシーがないからあの人嫌い!」という場合も、
人や物がきっかけだったとしても、「あの人」ではなく「自分が感じた感情」が大切です。
上記と同じように「どう嫌なのか」「それがあってどのように感じたのか」の自分の感情にフォーカスします。
感情と思考と事実は分ける
感情・思考・事実は別のものです。
どんなに悲しい気持ちになったとしても「私はダメ」などの考えは事実ではありません。
こんな感じで分けます。
感情:悲しい
思考:「私はダメ」と思ってしまっている
もし、「私はダメ」を事実だと誤った認識をして、その前提で「悲しい」にフォーカスしても自己嫌悪の感情に飲まれてしまうこともあります。
適切に感情をとらえるためにも事実、感情、思考は分けます。
思考の中には「思い込み」もあります。
⇒「思い込み」とは?なぜ「思い込み」で人生がうまくいかないの?よくある思い込みとは?
感情に飲まれてしまうのとは違うこと
感情を「感じ切る」と「飲まれてしまう」のは似ているようで違うものです。
ここでいう「飲まれてしまう」とは、
- 自己否定が強くなって具合がわるくなる
- メンタルの不調を起こしてしまう
- 事実と感情を分けられていない
- 何時間もネガティブな感情から抜けられない
などです。
たとえば、「私はダメだ」という嫌な感情があったとして、
その嫌な感情を感じることで、「ダメな私」にフォーカスしてしまうと自己否定が強くなります。
「私はダメだ」と思えてしまって「悲しい」んだね、
とあくまで「感情」の方にフォーカスして、一歩引いたところから自分に寄り添います。
「感じ切る」ときの感情との関係性は
- 寄り添うようなイメージ
- 子供をあやすようなイメージ
- 泣いている子供に共感するような
- その感情から意識を離れようと思えばすぐ離れられる
- 自分に自分で共感している感じ
などです。
人によって感覚や言葉のしっくりくる表現はさまざまですが参考にしてみてください。
感じ切っているときに涙がでたりすることもあります。
誰かに共感しているときもそれはありますよね。
心と体の体力があるときにやる
自分の感情と向き合ったり感情を受け止めるにも心と体の体力がいります。
もし、24時間マラソンしたあとに「過去の自分と向き合ってください!」といわれても無理ですよね。
普通に考えて、「まずは休ませてくれ」と思うはずです。
じゃあ、どこから心と体の体力がある状態といえると思いますか?
それはあなたの心に聞いてみるしかないんですよね。
「体も心も日常生活をする元気はあるけど、過去の感情と向き合うほどではない」というときもあります。
前向きに「向き合っていきたい」と思えたときがタイミングかもしれません。
今まで感情を感じきれていなかったのもあなたを守る「防衛本能」だった可能性もあります。
それだけ感情と向き合うにもエネルギーがいるのです。
焦っているときなどは、無理やり頑張ってしまいやすいので注意が必要です。
1日に何回も、などもあまりおすすめはしません。
消化されると思い出さなくなる
感じきることで1回で消化される感情もあれば、何度もやってやっと気にならなくなることもあります。
一気になくそうとせずに1回1回少しでも小さくなればOK!
ネガティブが大きくなるときは、上記の注意点やポイントをとばしているかもしれません。
「心と体の体力」に関しても無視している人が多いので注意ですよ。
心を無視している人は自分の感情をキャッチする心の力が弱まりやすいので、「内観」で自分の内面をキャッチしていく練習もおすすめです。
⇒内観とは?どんなやり方がある?1人で気軽にやる方法も解説!
それでは今回は以上とします!